北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成22年8月、北斗市の大豆ほ場において葉を摂食する黄緑色の幼虫が確認された。葉裏に薄まゆを作って蛹化した羽化成虫により、これらをミツモンキンウワバ
Ctenoplusia agnata (Staudinger)と同定した。 成虫は前翅が紫褐色で、その中央部は金色を帯びており、外横線は内方に向かって鋭く切れ込んでいるのが特徴である。なお、食葉性害虫の防除を実施している大豆ほ場では発生がほとんどみられなかった。 本種は、大豆、にんじん、わたなどを食草とし、年2〜3回発生するとされている。平成22年は青森県でも本種の発生が多かった。また、渡島および檜山地方の大豆でもウワバ類の発生が多く、本種が混在して発生していた可能性がある。本種は休眠性をもたないので、飛来により発生したと考えられる。 (道南農試) |
ミツモンキンウワバの幼虫 (道南農試 高田氏 原図)
ミツモンキンウワバの成虫 (道南農試 中尾氏 原図) |