北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成19年7月、岩見沢市でサンダーソニアの葉に条斑を伴うモザイク症状が発生した。生育も著しく抑制され、発病すると被害は大きい。エライザ法でウイルス検定を行ったところ、キュウリモザイクウイルス(CMV)抗血清にのみ強く反応が認められた。罹病葉からアカザを用いてウイルスを単離し、たばこ(Nicotiana glutinosa)に感染させ、この罹病葉汁液をサンダーソニアに接種したところ、原病徴の条斑モザイク症状を伴った生育抑制が認められた。加えて、各種植物にたばこ葉汁液を接種した結果、たばこ(N.tabacum など5種)のほか、ピーマン、トマト、きゅうりおよびツルナ等に全身感染が認められ、ささげ、そらまめ、アカザおよびシロザに局部感染が認められた。また、Cucumovirus属を検出するユニバーサルプライマーを用いてウイルス遺伝子を診断したところ、特異的な増幅バンドが認められた。以上から、CMVによるサンダーソニア条斑モザイク病の発生を確認した。
(中央農試) |
発病株 |