北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成20年度新発生病害虫]

ねぎのアシグロハモグリバエ(新寄主)


 平成20年秋季、八雲町のハウス軟白栽培ねぎで葉にハモグリバエ幼虫による線状の潜葉痕が多数発生し、商品価値の低下が問題となった。葉内を潜孔加害した幼虫は脱出後に蛹化し、羽化成虫の形態からアシグロハモグリバエLiriomyza huidobrensis (Blanchard)と同定された。八雲町では平成18年及び19年に、てんさい、ハウス栽培レタス、ほうれんそう、かすみそうで本種による被害が認められている。ねぎにおける同様の被害は、平成18年8月に恵庭市の簡易軟白ねぎ、19年7月に新ひだか町でも認められており、いずれも商品価値に影響するような被害が確認されている。  ねぎには、これまでネギハモグリバエ、ナモグリバエ、ナスハモグリバエの寄生加害が確認されている。ネギハモグリバエは成虫による白点状の食痕が一直線上に配置する傾向があること、ナモグリバエは葉の内部で蛹化することで本種との識別は容易である。ナスハモグリバエは、被害のみならず葉から脱出して外部で蛹化する点も本種と類似するが、ねぎでの加害事例は少ない。

(道南農試・中央農試・渡島農業改良普及センター渡島北部支所)

被害葉


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