北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成20年9月中旬、帯広市の生産者ほ場において、ながいもの葉の裏面に多数のカンザワハダニTetranychus kanzawai Kishidaが寄生し、葉がかすり状に退色したり黄化する症状が発生した。このような症状は栽培面積約1haのうちの2割程度で発生し、寄生密度が特に高い場所では若葉の展開が妨げられ葉が捻れるように奇形になったり、成葉が早期に落葉するといった症状も認められた。生産者からの聞取りによれば、当該ほ場における葉の黄化症状は7月頃から既に認められていたとのことであり、本種の加害がながいもの生育に悪影響を及ぼしていた可能性は高い。 本種は寄主範囲が広く、施設園芸を中心に多種の作物で被害が発生している。ながいもでの被害は、既に本州では報告されているが、道内で被害を確認したのは初めてである。 (十勝農試) |
ながいも被害 |
被害葉拡大(左下:カンザワハダニ) |