北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成18年7月中旬、長沼町においておうとうの葉十数枚を糸で覆うように営巣して巣内の葉を数十頭の集団で食害する幼虫の発生が認められた。加害していた老齢幼虫は体長25mm程度、身体は黄色から淡い橙黄色で前胸の側方に一対、尾端に一つ、それぞれ黒斑をもつ。また、頭部は光沢のある黒色であった。加害種は、サクラヒラタハバチNeurotoma
iridescens (Andre)と同定された。同年7月下旬には、江別市で栽培されているアロニアにおいても同種による加害が認められた。本種は年1化で、成虫は5〜6月に出現、幼虫の加害期間は6〜8月で、老熟幼虫は土中で丸い部屋を作って越冬する。被害植物はサクラ類、ナナカマドなどが知られる。
(病害虫防除所) |
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