北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
発生時期 平成13年7月 発生場所 増毛町 発生経過と特徴 平成13年7月に増毛町のりんご調査中にフシダニ類の寄生が確認された。道内では以前から寄生は確認されていたが、今回リンゴサビダニAculus schlechtendali (Nalepa)と同定された。 本種成虫は体長0.2o内外、紡錘形で淡黄〜橙黄色。芽の下や表皮の隙間で成虫越冬し、発芽すると 新葉に移動する。葉の両面に寄生し、新梢や徒長枝では先端付近の葉に多い。加害された葉は褐変し 、表側に捲葉し早期落葉することがあるが、実には寄生しないとされている。りんご以外に多くのMalus属 の植物に寄生する。 本年、全道各地で発生が多く、特に交信撹乱剤の使用により農薬の使用量が減少している地域で発生量が多くなる傾向にある。東北などでは、天敵カブリダニ類が本種を餌として増加する事例が認められている。 (道南農試・上川農試・南留萌地区農業改良普及センター) |