北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成13年度新発生病害虫]

ビオラの根腐病(新発生)


ビオラの根腐病
発生時期
平成12年10月
発生場所
北広島市
被害の様相
ビオラの根が黒変して生育不良となる症状が発生した。
特徴
罹病株から同一の糸状菌が分離され、PDA培地上の菌叢は濃緑色〜黒色を呈した。分離菌をビオラ2品種に接種したところ、両品種とも生育不良や根の黒変症状が再現された。病原菌は3〜6個の隔膜を有する分生子柄と先端部に円筒形で先が細くなった角笛状のフィアライドを形成し、その鞘内に内生分生子を形成する。内生分生子は無色透明、円筒形で大きさは11〜37×3.5〜5μmで、フィアライドの先端から連鎖状に放出される。厚膜胞子塊は単生または叢生し、棍棒状で、無色の基部細胞と3〜6個の黒褐色で偏球形の細胞からなる。大きさは6〜10×8〜12.5μmで、成熟に伴って先端部から容易に脱落する。以上の結果から、本病菌をChalara elegans (Syn.=Thielaviopsis basicola )と同定した。

(花・野菜技術センター・石狩南部普及センター・ホクレン農総研)


新発生病害虫一覧へ戻る
ホームページへ戻る