北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成13年度新発生病害虫]
りんどうのリンドウホソハマキ(新発生)
-
発生時期
- 平成10〜13年
- 発生場所
- 長沼町
- 被害の様相
- りんどう栽培農家ほ場において、4年ほど前からりんどうの茎頂部が病害のように枯れる症状が見られ、年々増加し、平成13年には著しい発生となった。中央農試および普及センターが精査したところ、この被害は虫害であり、加害種はリンドウホソハマキ(Phalonidia rubricana Peyerimhoff)であることが判明した(元東北農試、奥俊夫氏同定)。幼虫は成長点に近い茎内に潜入して髄部を食害し蛹化するので、食害茎は芯枯れとなり商品価値を失う。りんどうを栽培している長沼町内の約40戸中約10戸、栗山町の5戸中3戸で何らかの発生が認められ、なかには被害茎率80%のほ場もあった。
- 特徴
- 本種はりんどうの産地である福島県や岩手県では重要害虫として知られているが、北海道では初確認である。福島県では年3〜4世代の発生をし、加害茎内や株の中で幼虫越冬することから、被害茎の速やかな処分が有効であると考えられる。
なお、本種には国内外に近似種が多いため、学名の確定にはさらに検討が必要である。
(中央農試・花・野菜技術センター)
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