北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成13年度新発生病害虫]

シュッコンカスミソウの斑点細菌病(新発生)


斑点細菌病
発生時期
平成11年8月
発生場所
月形町
被害の様相
葉に褐色の小斑点を生じる症状が発生した。
特徴
病斑部を検鏡すると細菌の噴出が観察され、罹病組織から同一コロニーの細菌が分離された。分離細菌をシュッコンカスミソウ(品種:「ブリストルフェアリー」)に接種したところ、小斑点症状が再現され、病斑部から接種菌が再分離された。本細菌の性質はグラム陰性で蛍光色素は非産生、O-Fテストは酸化的に利用する。カタラーゼ、ウレアーゼは陽性であるがオキシダーゼは陰性。ゼラチンを溶解せず、硝酸塩を還元しない。糖の利用はL-アラビノース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、グリセロール、マンニトールおよびソルビトールから酸を産生するが、マルトース、メリビオース、ラフィノースおよびイヌリンから酸を産生しない。有機酸の利用はフマル酸、リンゴ酸、マロン酸およびコハク酸を利用するが、安息香酸および酒石酸を利用しない。以上の性質から本細菌をBurkholderia andropogonis と同定した。

(花・野菜技術センター・空知東部普及センター)


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