北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成13年度新発生病害虫]

ヤーコンの各種害虫(新発生・新寄主)


チャノヒメハダニ
発生時期
平成13年
発生場所
花・野菜技術センター(滝川市)
被害の様相
低密度であるが、ヤーコンの中位〜下位葉の葉裏に小型のダニが寄生しているのが見つかった。
特徴
本種は、成虫の形態的特徴からチャノヒメハダニ(Brevipalpus obovatus  Donnadieu)(新発生)と同定された。雌成虫は体長0.29mm、雄成虫は体長0.26mm、体色は赤褐色、体は扁平で背面からみると楕円形である。吻板は正中部に深い切れ込みがあり、胴部背面は正中部に不規則な弱い条線、亜正中部では多角形の網目を作る。後体部の背面に1対の孔部がある。胴背毛は12対、うち背側後体毛は5対、背中後体毛以外は鋸歯を持つ。本種は、本州ではチャ・庭木・野菜・花きなどの害虫である。

その他、平成13年5〜10月に、鱗翅目ではヨトウガ (Mamestra brassicae  (Linnaeus))、シロシタヨトウ (Sarcopolia illoba  (Butler))、オオタバコガ (Helicoverpa armigera  (Hubner))、ツメクサガ(Heliothis maritima adaucta (Butler))、ガンマキンウワバ (Autographa gamma  (Linnaeus))、ナシケンモン (Viminia rumicis  (Linnaeus))、ヒメシロモンドクガ(Orgyia thyellina  Butler)、鞘翅目ではウリハムシモドキ(Atrachya menetriesi(Faldermann))、半翅目ではジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani  (Kaltenbach))、ワタアブラムシ (Aphis gossypii  (Glover))、オンシツコナジラミ (Trialeurodes vaporariorum  (Westwood))、総翅目ではネギアザミウマ (Thrips tabaci  Lindeman)、ダニ目ではナミハダニ(黄緑型)(Tetranychus urticae  Koch)、アシノワハダニ (Tetranychus ludeni  Zacher)、スジブトホコリダニ (Tarsonemus bilobatus  Suski)(以上は新寄主)の寄生が確認された。

(花・野菜技術センター)


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