北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成12年度新発生病害虫]
コチョウランのランヒメハダニ(新発生)
- 発生時期
- 平成12年7月
- 発生場所
- 赤平市
- 被害の様相
- 葉枯れや落葉。
- 特徴
- 葉身の基部や裏側には、オレンジ色の小型のハダニが多数寄生しているのが確認され、その形態的特徴や被害の発生状況からランヒメハダニTenuipalpus pacificus Bakerであることが判明した。本種成虫は赤橙色で扁平で、雌は体長343μm、体幅199μm程度、雄は体長295μm、体幅157μm程度、後体部の前端に顕著な張出部を持つ。本種は、タイやシンガポールからの輸入ランで頻繁に見つかっているが、1991年に三重県で栽培されているコチョウランやデンドロビウムで発生が確認された(江原ら、1992)。被害は、地上部全体に及ぶが、吸汁により葉面が陥没し凹凸状になり、凹部は不定形ないし短線状に白化、またはスポット状に褐変する。寄生密度が高くなると、葉先や葉身の基部が白化し、最終的には、葉身部が黄化して落葉する。
(花野菜技術センター)
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