北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成12年度新発生病害虫]

スイートコーンおよびベニバナインゲンのエゾアオカメムシ(新寄主)


エゾアオカメムシ

発生時期
平成12年8月下旬
発生場所
十勝農試内のほ場
被害の様相
スイートコーン「ピーターコーン」に子実が褐変し、種皮が裂けたり、内部が空洞化する症状が発生した。
ベニバナインゲン(品種不明)で、成熟莢内の子実種皮が褐点を中心に変色し、その内部が空洞化する症状が発生した。
特徴
ほ場内にはエゾアオカメムシ Palomena angulosa (Motschulsky)の成・幼虫が多数生息しており、苞皮上から盛んに吸汁加害するのが認められた。同時期に収穫した雌穂のほとんどが、大部分の子実に被害を受けており、食用にならなかった。本種による吸汁は苞皮を貫通して行われるため、被害は雌穂の部位に関わらず発生し、被害の程度・範囲が大きいのが特徴的である。
 本種による加害は、種皮に多数の吸汁痕がつき、裂皮したり大きく陥没するなど、症状が重い傾向であった。 本種は、広食性でマメ科やキク科などの植物を加害することが知られているが、本作物では報告がない。

(十勝農試)



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