北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成12年度新発生病害虫]

ばれいしょ塊茎のキマダラコウモリ(新寄主)


キマダラコウモリ幼虫

発生時期
平成12年10月上旬
発生場所
函館市・倶知安町の山林に面したほ場
被害の様相
ばれいしょを選別中に、口径5〜7mmほどの開口部をもつ塊茎が1%ほど見つかった。
特徴
塊茎内部には全体が乳白色、赤褐色の頭殻は幅約6mm、体長50mmほどの幼虫が見つかった。これは、腹部第8・9節の刺毛基盤、および腹部背板のキチン程度により、コウモリガ科のキマダラコウモリEndoclyta sinensis (Moore)と同定された。
 コウモリガ類の幼虫は、一般に林縁などで、若木やイタドリ・アキタブキなどの大型草本の根茎を食べている。雌は飛翔しながら多数の卵をバラ産みし、幼虫は植物の種類を選択していない。幼虫の頭殻、脚は他の蛾類と同様であるが、前胸背キチン部は大きく、背節ごとにも大きなキチン板を持つのが特徴である。

(道南農試・中央農試)



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