北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成11年度新発生病害虫]
しばざくらのナガチャコガネ(新寄主)
- 発生時期
- 平成9年以降
- 発生場所
- 網走管内
- 被害の様相
- 公園内に植栽されたしばざくらが部分的に枯死する被害が発生し、枯死株の下にコガネムシ類の幼虫が多数認められた。
被害は徐々に拡大し、植栽面積の10%程度に及んだ平成10年秋から11年にかけて、しばざくらの張り替えを余儀なくされた。
平成11年6月11日に発生地を調査したところ、枯死株の下の地下10〜20cmの部分に、体長10mm程度の蛹と幼虫が10頭/0.1u程度認められた。
これらは、飼育条件下で6月18日以降羽化を開始し、羽化成虫によりナガチャコガネHeptophylla picea Motschulsky と同定された。
なお、同時に体長20〜30mm程度の大型のコガネムシ幼虫が少数ながら見つかったが、これは形態や当地での成虫の発生状況からみて、スジコガネ、マメコガネおよび腐食層を食べるコアオハナムグリに該当するものと推定した。
他作物や花きにおけるナガチャコガネの防除法としては、秋季の薬剤潅注と成虫羽化時の茎葉散布の効果が確認されている。
(北見農試)
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