北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成11年度新発生病害虫]
ばらの半身萎凋病(新発生)
- 発生時期・場所
- 平成8年7月石狩市、平成9年7月空知支庁管内栗山町
- 被害の様相
- ハウス栽培のばらに下葉から黄化萎縮し、徐々に上葉へ進展する萎凋性病害が発生した。
ハウス内には、全身に激しい萎凋症状を呈する株や片側のみに軽い黄化、萎凋の見られる株が点在していた。
- 病原体の特徴
- 発病株のシュートを切断すると維管束褐変が認められ、この部位から常法により菌分離を行ったところ、Verticilium 属菌が高率に分離された。
PDA中で黒色・ほぼ球形の微小菌核を多数形成し、その他の休眠体の形成は認められなかった。
Howellの培地によりPPO活性を検定したところ菌叢周辺が顕著に褐変し、活性が認められた。
以上のことから分離菌はVerticilium dahliae と同定された。
分離菌を再接種したところ、ばらの苗に病徴が再現された。
(上川農試・花・野菜技術センター)
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