北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
檜山南部地方においてりんどう「アルプス早生」ほか育成系統にハマキムシ類による被害が発生しました。被害は生長点付近に多く、摘芯後に被害を受けた場合は切り花としての商品価値が全く失われます。
このため、平成9年5月および平成10年5月に江差町のりんどうから被害部位を採集し、幼虫を室内飼育しました。成虫は5月から6月にかけて羽化し、アカスジキイロハマキ(Clepsis pallidana Fabricius)およびウスアトキハマキ(Archips semistructus Meyrick)と同定されました(農環研、安田耕司氏同定)。道内では前種はりんご、いちご、マメ科牧草、後種はいちごの害虫として記録されていますが、過去の記録については形態や分布など不明の点があり、保存標本などについて再確認が必要です。