北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成10年に長沼町できくの葉に退緑した輪紋症状が発生しました。葉では上葉に退緑輪紋が多く認められますが、下葉ではV字に切れ込んだ退緑やえそが生じる場合があります。発生品種の「セイアルプス」では茎の条斑、髄部のえそは認められません。きくに汁液接種した結果、同様の退緑輪紋が再現されました。さらに、タバコ、ピーマン、ペチュニアなどの接種葉に局部病斑を形成しました。TSWV抗体(茨城県農総センター、津田氏より分譲)にエライザ法で高い反応が認められたことから、本ウイルスをトマト黄化えそウイルス(TSWV)と同定しました。
発生ハウスではいずれもミカンキイロアザミウマの寄生が認められ、本種により伝搬されたものと考えられます。