北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成10年7月下旬、大野町で、ささげ「モロッコ」および「マンズナル」の成熟間近い莢の内部に害虫が食入し、その食入痕からは虫糞が排出されている被害が多発しました。被害は莢の成熟初期に多くみられ、被害莢率は約60%に達しました。
羽化成虫は8月前半に出現し、マメノメイガ(Maruca testulalis Geyer)と同定されました。本種は小豆やいんげんまめの害虫として著名で、8月から9月にわたって加害を続けるとされています。しかし、大野町では8月前半には莢内部の幼虫はほとんどが脱出していることから、道南地方での加害時期はこれらに比べかなり早いとみられます。