北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成9年度新発生病害虫]

にらのキタネコブセンチュウ (新寄主)


   平成9年3月、知内町のハウス栽培にら「たいりょう」で2年株に生育不良及び収穫後の萌芽不良がみられました。 ベルマン法による土壌を検診した結果、ネコブセンチュウの2期幼虫が生土25gあたり196頭という高密度で分離され、根には紡錘形に肥大したこぶが認められました。

 本種はキタネコブセンチュウ Meloidogynehapla Chitwoodと同定されました(山田英一氏、百田洋二氏同定)。

 本種のAllium 属作物への寄生はたまねぎでは認められていますが、にらにおける被害は報告されていません。本ハウスの前作は水田であり、育苗ハウスでは後作トマトの根に多数の球状のこぶが観察されたことから、育苗ハウスで感染した苗が持ち込まれたことが原因でした。知内町及び木古内町のにら栽培農家25戸を調査した結果、2戸のハウスで発生が認められており、地域間及びハウス間での蔓延防止に注意する必要があります。

(道南農試・渡島南部地区農改センタ−)



新発生病害虫一覧へ戻る
ホームページへ戻る