北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成8年度新発生病害虫]

トルコギキョウのキタネコブセンチュウ(新被害)


 1993年にハウス栽培の採花最盛期および末期のトルコギキョウからキタネコブセンチュウMeloidogyne hapla Chitwoodの寄生が確認され、新発生として報告されているが、生育に影響を与えるものかどうかは確認されておらず、生育のふぞろいおよび蕾の奇形症状は、本センチュウによる影響も考えられるということであった。
 これに対し、1996年6月、美唄市峰延町のハウス栽培農家のトルコギキョウ(品種「ホーリ−V」(4年連作))において、4月25日に定植した苗に激しい生育むらが発生し、生育が著しく劣る株には根こぶ状の症状が多数見られた。またベールマン法により土壌中よりネコブセンチュウの2期幼虫が検出され(14頭/土壌25g)、根こぶより細根が分岐している特徴から、キタネコブセンチュウによる被害と判断された。
 なお、留萌郡小平町のハウス栽培農家においても、5月10日に定植したトルコギキョウ(品種「あすかの蓮」(前作カスミソウ2年))で、7月に同様な症状が見られ、キタネコブセンチュウによる被害と確認されている。
 以上から、トルコギキョウの生育不良はキタネコブセンチュウによる被害であると確認された。

(病害虫防除所、上川農試)



新発生病害虫一覧へ戻る
ホームページへ戻る