北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成8年度新発生病害虫]

トマトのメキシココナカイガラムシ(新発生)


 空知管内奈井江町の1農家で、7月上旬に石垣島から空輸されたミニトマトの苗を栽培していたハウス(200u)で、8月下旬頃から白色の虫の寄生がみられた。9月11日の空知西部普及センターからの診断依頼があり、コナカイガラムシの1種と推定された。ほとんど全ての株に寄生が見られ、密度の高い株ではすす症状を呈していた。なお、発生は当該ハウスのみで、隣接するハウスへの移動は認められなかった。農業環境技術研究所昆虫分類研究室に同定を依頼したところ、東京農業大学河合省三教授によりメキシココナカイガラムシPhenacoccus gossypii Townsend et Cockerellと同定された。本種は1985年に小笠原、1990年頃に沖縄で発見され定着している。多くの植物に寄生するといわれているが、国内での文献はない。

(花野菜センター)



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