平成7年6月、七飯町大沼のじゅん菜沼で収穫したジュン菜の若芽のほとんどに害虫による食害痕が認められ、商品価値が著しく低下する被害が発生した。現地調査および被害を受けたジュン菜の検鏡調査から、2種類の害虫の関与が判明した。同定の結果、 水面の浮き葉を不規則に食害する甲虫としてジュンサイハムシ Galerucella nipponensis Laboissiere(松沢春雄氏同定)、水中のジュン菜の寒天質および若芽をトンネル状から線状に食害するユスリカ科の一種Pentapedilum utonaiprimum Sasa(山本優氏同定)であった。現地における被害状況調査では収穫したジュン菜の大部分が被害を受けており、早急な対策を確立する必要が認められた。