北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
平成5年7月下旬、東神楽町のトウモロコシ「ハニー200」(加工用)で異常に萎縮した株が散見された。中央農試病虫部に同定依頼し、エライザ検定の結果、イネ黒条萎縮ウイルスRice black-streaked dwarf virus(RBSDV)によるトウモロコシすじ萎縮病であると同定された。同様の症状は昨年イネ黒すじ萎縮病が発生した農家の家庭菜園のトウモロコシでも認められ、北大農学部植物ウイルス病学教室で検定の結果、本病と同定されている。
発生圃場は水田に隣接する水田転換畑で、発病株は圃場周辺部に多い傾向であった。草丈は正常株の約半分以下で、上位節間が極端に詰まり、全体に萎縮し、葉身はやや小さくなり上面に捲くものも見られた。葉裏、棄鞘などにロウ状の隆起した条斑が見られた。なお、隣接水田ではイネ黒すじ萎縮病の発生は認lめられなかった。