北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成4年度新発生病害虫]

キクのミスジハマダラミバエ(新寄主)


 平成3年6月及び10月に、当別町(露地)及び長沼町(露地及びハウス)でキク(ナツシロギク、スプレーギク)の葉に潜孔する双翅目幼虫が発生した。加害した幼虫の羽化成虫を同定した結果、本種はミスジハマダラミバエ Trypeta artemisicola Hendelであることが確認された。
 幼虫は白色のウジで、体長は約5mm、頭部体内に黒色の咽頭骨格がある。蛹は淡黄色、俵状で、長径約4mm。成虫は翅長4〜5mmで体色は全体に橙黄色、翅は透明で褐色の不明瞭な縦縞が3本ある。
 幼虫は葉脈沿いにやや太い幅で潜孔して葉肉を食害する。糞は薄くのばしたように潜孔内に広がるため、潜葉痕は暗色を呈する。被害を受けた葉は後に潜孔部から乾燥し、激しい場合は葉全体が潜孔部を中心に縮れて枯死する。なお、北海道においてはヤマヨモギ (岩崎:未発表)での加害が認められている。

(防除所予察課)



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