北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成3年度新発生病害虫]

トルコギキョウの茎腐病(新称、新発生)

(1991年−平成3年)


 昭和61年ごろから、北海道各地(深川市、栗山町など)のトルコギキョウ栽培畑に萎ちょう症状を呈し、葉や茎が淡黄色に変色する株が発生した。地際の茎の髄部は褐変しており、さらに表面は白色綿毛状の菌糸を生じることが多い。常法で糸状菌を分離すると、Fusarium roseum が高頻度で分離される。PDA上に赤紫色の培養子座を形成し、大型分生子のみを形成する。その大きさは41〜101×3〜4μm(平均69.1×3.5μm)で隔壁数は3〜7(平均5)である。本病は本邦未記録の病害であり、茎腐病の病名を与えた。

                            
(中央農試病虫部病理科)


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