北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和59年度新発生病害虫]

オーチャードグラスの条斑病(新称)

(1984年−昭和59年)


 昭和59年6月26日、長沼町と厚真野の秋播小麦ほ場周辺の雑草化したオーチャードグラスに発生を認めた。両地点とも秋播小麦は連作で条斑病の激発ほ場である。病状は秋播小麦の様に条斑は鮮明でなく、巾1mm位の細い褐色の条斑が葉鞘から葉身へと連続し、その多くは1本であるが2〜3本の場合もある。
 病原菌を分離した結果 Cephalosporium sp. 菌が高率に検出され、形態その他からCephalosporium gramineum Nisikado et Ikataと同定された。本邦で小麦以外に条斑病の自然発生が確認されているのはカモジグサのみであり、本道に広く分布するオーチャードグラスに自然発生が認められたことは、小麦の条斑病防除対策上重要である。

(中央農試病虫部、同稲作部)


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