北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和59年度新発生病害虫]

カボチャのマキバカスミカメ(新寄主)

(1984年−昭和59年)


 昭和59年8月下旬、佐呂間町において収穫期のカボチャ「えびす」の果皮が膨隆してこぶ状群となる症状が認められた。こぶは径3〜15mm、高さ2〜5mmと不整で、刺傷痕ややにも見られるため青果用として販売できなかった。
 現地での観察及び果実への接種試験から、マキバカスミカメ Lygus disponsi Linnavuoriの成、幼虫の吸汁による被害と判定された。肥大期にある果実で症状が激しいこと及び唾腺中物質の性質から考えて吸汁部位の果皮の局部的異状生育現象と見られる。
 吸汁時期は、本種の発生消長及び果実の生育期から判断して8月中旬頃と推定される。なお、現地は山麓にあり、ほ場にはタデ、シロザ、イヌビュ等の雑草が多く、本種の発生に好適したと考えられる。

(北見農試)


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