北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和59年度新発生病害虫]

ダイコンの黒しみ病(新称)

(1984年−昭和59年)


 昭和58年2月及び同59年2月に、長沼町産の貯蔵中のダイコン根部に黒しみ症状が現われ、商品価値が著しく低下して問題となった。本症状は秋の収穫時には気づかないが、貯蔵中の翌年1月頃に根の側根基部から皮目に沿って黒褐色の斑点が生ずる。のち病斑は拡大して中心部が陥没して輪紋状となり、時には互いにつながって横縞状となる。
 貯蔵末期(3月下旬)の病斑は肉質部分にまで褐変が進むものもあるが、大部分は表層部に限られる。病原菌はCylindrocarpon destructans (Zins.)Scholtenと同定し、ダイコン黒しみ病と命名した。

(中央農試病虫部、同稲作部、北大植物寄生病教室)


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