北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
昭和58年7月、長沼町(中央農試果樹園)のクロミノウグイスカグラ(Lonicera 属)にアブラムシの1種が多数寄生し、新梢先端部が巻葉するため生育が著しく阻害される被害が認められた。
本種はSemiaphis heraclei TAKAHASHIと同定された(農技研、宮崎昌久氏同定)。本種は葉の表面に白色ろう状物質を出して群棲し、吸汁加害する。被害は開花期頃から見られ、新梢葉は縦に表側に巻き上り、伸長が著しく妨げられる。Lonicera
属への寄生は従来冬寄主植物として知られていたが、秋季には巻葉内に生虫は観察されず、生態については不詳である。なお、本種の寄生程度は株間で差異が見られた。