北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和57年度新発生病害虫]

タマネギのスギキタヨトウ(新発生)

(1982年−昭和57年)


 昭和57年6月に、札幌市白石区東米里で、幼虫が地中に潜り肥大中のタマネギ鱗茎を食し、このため地上部が萎凋する被害が認められた。本幼虫は Hydraecia mongoliensis URBAHNと同定された(杉繁郎氏同定)。なお、被害がほ場周縁部1m以内に集中していることから、とうもろこしのショウブヨトウ類と同様ほ場外から幼虫が侵入するタイプの害虫と思われる。
 幼虫は淡黄褐色、体長4.5cmで、7月中旬被害株付近の地中で蛹化する。蛹は濃褐色、体長2.5cmで、7月中〜下旬に羽化した。これらは近縁種のフキヨトウより約1カ月早い。成虫は開張4cm位で、フキヨトウよりやや小型で淡色の翅を持つ。

(北農試虫1研)


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