北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
昭和56年5月中旬、美瑛町「キングメルティー」で発生が認められたほか、その後当麻町、富良野市及び北竜町でもみられた。育病ポット栽培の幼苗の地際部に水浸状病斑が生じ、病斑の拡大に伴い茎葉は萎凋黄化して苗立枯症状を呈する。湿潤条件で病斑の伸長拡大が急速であり、病斑部は軟化し易く、容易に倒伏し、腰折れ症状となり早期に萎凋枯死する。
なお、育苗中の苗約300本のうち10%に及ぶ発生ほ場もみられ、一般に過潅水した場合に発生の多い傾向が認められた。病斑部から病原性を有する。形態の異なるPythium 属菌数種が分離された。病原菌は
Pythium spp. で種名につき検討中である