北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
昭和55年6月に、江別市(前年までフザリウムによる萎凋病が多発生)及び三笠市(沖積土、3年前まで水田)の草地内のアルファルファに黄化を伴う萎凋症状が発生し、約10haに被害がみられた。
病徴は株により異なるが、一般的に下葉の黄化、萎凋を示し次第に上方へ病勢が進み枯死に至る。根は外観健全であるが、維管束及び髄部が褐変する。病変部から
Verticillium 属菌が分離され、アルファルファに病原性を示し、再分離ができた。そのほかなす、きゅうり、だいこん、トマト、ホウレンソウにも病原性が認められた。培地上の生育温度は5〜30゚Cで、最適温度は25゚Cであった。
以上のほか、分離菌の形態及び培養的性質などから、病原菌を Verticillium albo-atrum REINKE BERTHOLD. と同定し、バーティシリゥム萎凋病と命名が提案されている。