北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[昭和55年度新発生病害虫]

花ゆりのイチゴセンチュウ(新発生)

(1980年−昭和55年)


 北海道産ゆり鱗茎(エゾスカシユリの交配種)の道外移出は10年以上になるが、3年ほど前から生育中の葉枯れが目立ち、特に移出先の促成栽培では葉枯れが一層激しく、切花としての価値が消失することから問題となった。健全葉からは線虫がほとんど検出されないが、被害葉からは線虫が高率に検出され、葉枯れ症状は本線虫 Aphelenchoides fragariae (RITZEMABOS)CHRISTIEによることが判明した。
 なお、本線虫の発生は昭和54年に名寄市、真狩村、厚田村、栗山町の「明錦」で、昭和55年には大野町(品種不詳)で確認された。我国ではすでにイチゴ、ボタンで知られているが、ゆりでの報告は見当たらない。


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