北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
昭和54年11月、音更町のハウス栽培ホウレンソウの生長点の新葉や新芽に多数コナダニが群生し、葉は展開せず縮れて褐変枯死する被害が発生した。同様な被害は昭和55年春、旭川市や当麻町でも発生し、また旭川市ではきゅうりにも発生が見られた。本種はTyrophagus similis VOLGIN で、ケナガコナダニ(T. putrescentiae SCHRANK)の近緑種であるが(大島司郎氏同定)生態などは不詳である。
なお、ケナガコナダニはきゅうり、すいか、メロン、ホウレンソウ、なすなどに寄生することが知られており、本種もこれらの作物に寄生する恐れがあり、温室やハウスなどでは今後注意が必要である。