昭和53、54年の調査から、シロクローバ及びアカクローバ畑でホワイトクローバモザイクウイルス(WCMV)の発生が全道に分布していることが明らかになった。従来シロクローバ及びアカクローバのモザイク病の病原ウイルスは、アルファルファモザイクウイルス(AMV)とインゲン黄斑モザイクウイルス( BYMV)といわれていたが、両年におけるモザイク病株から主として WCMV、 AMV、 BYMVが単独または重復感染しており、特にWCMVの分離頻度が高く、モザイク病の主病原ウイルスと考えられる。
この WCMV はシロクローバでは軽いモザイク症状を、アカクローバでは鮮明なモザイク症状を呈し、アブラムシでは伝搬されないが、接触または種子で伝染するといわれており、今後の発生に注意を要する。