昭和53年8月に愛別町及び旭川市で、翌54年8月には赤井川村、芦別市、滝川市及び愛別町の小豆畑で、ピーナッツスタントウイルス(PSV)によるモザイク病の発生が認められた。
また、昭和53年8月に奈井江町で、翌54年8月には上川町、当麻町、富良野市及び門別町の小豆畑で、アルファルファモザイクウイルス( AMV)によるモザイク病の発生が認められた。
PSV による病徴は、はじめ鮮明な星状の退緑斑点、葉脈退緑を生じ、モザイク症状あるいは葉全体の退緑症状になる。また、これら発生ほ場周辺のクローバ類も PSVに感染していることが明らかになり、PSV の発生源と考えられる。
また PSVのシロクローバ及びアカクローバでの発生は、石狩管内2市町村、空知同4、上川同6、十勝同1及び日高同2で認められ、広域に発生分布することが明らかになった。
AMV による病徴は、下葉に明瞭な黄斑モザイク、上葉に軽いモザイク症状を呈し、激しい場合にはモザイク症状に萎縮を伴うことがある。
両病原ウイルスはアブラムシで伝搬し、多くのマメ科植物に感染するが、特にクローバ類から分離されることから、第1次感染源はクローバ類が考えられる。このようなことから、PSV 及び AMVによるモザイク病の発生が増大することも考えられるので注意を要する。