北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[昭和50年度新発生病害虫]
本年融雪後の比較的低温時に、赤クローバおよびアルファルファの冠根部や葉柄が黒褐色水侵状に腐敗して地上部が立枯症を呈し、萌芽再生せず枯死株となるものが認められた。病斑部に白色綿毛状の菌糸が展絡し、また橙黄色のスポロドキアを現すことがある。病原菌は Fusarium rosum f.cerealis “Avenaceum”と同定されたが、病名につては検討中である。マメ科植物のアルファルファおよび赤クローバ、イネ科植物のコムギおよびエンバクの幼苗、穂に寄生性を示し、菌株により低温域(10℃)および高温域(25℃)で発病の激しいものがある。なお、本症状は道央および道東で認められたが、他の地域でも発生分布すると推定される。