平成14年度 病害虫発生予察情報第17号

8月月報

平成14年9月12日 北海道病害虫防除所
(連絡先:Tel.0123(89)2080

前編 後編
気象概況
A.水稲
B.とうもろこし
C.豆類
D.ばれいしょ

E.てん菜
F.りんご
G.たまねぎ
H.あぶらな科野菜

I.気象概況

──『低温・多雨・寡照』前線や低気圧の影響で天気ぐずつく、1997年以来のかなりの低温──

この期間は、7月に引き続き前線や低気圧の影響で曇りや雨の日が多く、特に5〜9日には活発な前線上を低気圧が次々に通過し、南西部を中心に大雨となった。また、前線に加えて上・中旬は北からの冷たい高気圧の影響も受け、更に下旬には上空に強い寒気が入ったため、気温の低い状態が続いた。このため月平均気温は1946年の統計開始以来第3位の低温となった。

上旬:1日は前線が通過し北部や内陸を中心に雨や雷雨となった。2日は北から高気圧が張り出し日本海側や太平洋側では晴れたが、オホーツク海側では曇りや霧雨となった。3〜4日は前線が通過し内陸や渡島半島を中心に雨や雷雨となった。なお、前線の通過後は日本海側やオホーツク海側では概ね晴れたが、太平洋側では曇りや霧雨となった。5〜9日は活発な前線上を低気圧が次々に北海道を通過した。このため全道的に天気がぐずつき、南西部や北部を中心に連日多い所で100ミリ前後の大雨となった。特に5日は渡島半島の瀬棚で1時間降水量69ミリを記録する等、短期間で激しい雨が降り、交通障害が発生した。また宗谷管内の歌登町では局地的な突風による被害が発生した。10日は前線上の低気圧やオホーツク海高気圧の影響で、太平洋側を中心に雨が降り、オホーツク海側では霧雨となった。

中旬:11日は前線上の低気圧やオホーツク海高気圧の影響で太平洋側西部では雨、その他は曇りとなった。12日は初めオホーツク海側で晴れた所があったが、その後は前線上の低気圧の影響で全道的に曇りや雨となり、江差では雷を観測した。降水量は南西部の多い所で30〜50ミリ。13〜14日は日本海を北上した低気圧や前線の影響で雨が降ったが、低気圧の通過後は高気圧が張り出して晴れた所が多かった。15日は前線や気圧の谷の影響で曇って太平洋側や北部の一部で雨が降った。16日は高気圧の張り出しで晴れた所が多かったが、太平洋側では曇りや霧となった。17日は北からの高気圧の張り出しで日本海側では晴れたが、その他は曇りで霧や霧雨となった所があった。18日は前線や気圧の谷の影響で曇って、太平洋側や北部では雨や霧雨となった。降水量は登別64ミリ等。19日は気圧の谷の影響で曇りや雨となった。20日は三陸沖を北上する台風第13号からのびる気圧の谷の影響で雨が降った。降水量は札幌市手稲山79ミリの他東部や南西部の多い所で50〜70ミリ。

下旬:21〜22日は台風第13号から変わった温帯低気圧の影響で東部を中心に荒れた天気となり、オホーツク海側では大雨となった。20〜22日の総降水量は、北見市仁頃山で196ミリの他、オホーツク海側の多い所で100〜150ミリ。なお低気圧の通過後は上空に強い寒気が入って全道的に気温が低くなった。23日はオホーツク海側や太平洋側東部では高気圧の張り出しで概ね晴れたが、その他は気圧の谷の接近で曇りや雨となった。また朝には内陸を中心に強い冷え込みとなり、上士幌町糠平では日最低気温2.9℃(8月としての極値)を記録した。24〜25日は日本海の低気圧からのびる前線が通過し全道的に雨が降り、太平洋側では多い所で80〜100ミリの大雨となった。26日は高気圧に覆われて全道的に晴れた。
27日は東海上の高気圧の張り出しで日本海側やオホーツク海側は晴れた所が多かったが、太平洋側では曇って雨や霧雨が降った所があった。28〜29日は北海道の北を低気圧が通過し北部を中心に雨が降ったが、内陸や太平洋側を中心に気温が上がり、真夏日となった所があった。30〜31日はオホーツク海高気圧や気圧の谷の影響で曇って雨や霧雨の降った所があった。

気候表
  気温偏差 階級 降水比 階級 日照比 階級
北海道22地点平均 -2.1℃ かなり低 123% 60% かなり少
太平洋側8地点平均 -2.0℃ かなり低 121% 61% かなり少
オホーツク海側4地点平均 -2.6℃ かなり低 162% 66%
日本海側10地点平均 -1.9℃ かなり低 109% 57% かなり少


II.病害虫発生概況

A.水稲

1.いもち病 葉いもち     発生量  やや多
予察田における発生量は大野町で平年並、長沼町および比布町で平年より多かった。巡回調査によると、一般田では全道的に平年並の発生であった。

地点 品種名 発病度 平年数
8.II 8.IV 8.VI
本年 平年 本年 平年 本年 平年
大野町 きらら397 27.0 16.5 24.0 18.5 22.0 19.0 2
しまひかり 33.0 44.0 38.0 48.5 31.0 37.5 10
長沼町 きらら397 17.0 - 25.0 - 25.5 - 0
ほしのゆめ 34.0 47.5 62.5 0
(岩見沢市) きらら397 - 42.8 - 47.0 - 48.4 10
キタヒカリ 21.5 24.2 20.8 10
比布町 きらら397 53.0 28.8 57.0 28.8 60.0 32.1 8
ほしのゆめ 75.0 44.5 77.0 46.5 80.0 45.5 6

       穂いもち   発生期 並   発生量 やや多
予察田における発生期は、大野町では遅〜並、比布町ではやや早〜並であった。発生量は、穂いもちは大野町でやや少、比布町で多かった。節いもちは大野町、比布町で多かった。巡回調査によると、一般田では渡島支庁管内の一部でやや多発した。

地点 品種名 枝梗いもち初発日 首いもち初発日 節いもち初発日 平年数
本年 平年 本年 平年 本年 平年
大野町 きらら397 8月18日 8月17日 8月19日 8月24日 8月21日 8月29日 2
しまひかり 8月18日 8月11日 8月19日 8月19日 8月21日 8月25日 10
長沼町 きらら397 8月16日 - 8月20日 - 8月20日 - 0
ほしのゆめ 8月12日 8月15日 8月15日 0
(岩見沢市) きらら397 - 8月21日 - 8月24日 - 8月25日 10
キタヒカリ 8月16日 8月18日 8月19日 10
比布町 きらら397 8月6日 8月9日 8月12日 8月14日 8月10日 8月16日 8
ほしのゆめ 8月5日 8月6日 8月6日 8月10日 8月10日 8月12日 6

地点 品種名 8月6半旬 平年数
穂いもち病穂率(%) 節いもち病茎率(%)
本年 平年 本年 平年
大野町 きらら397 43.3 50.3 12.7 5.3 2
しまひかり 61.2 79.6 36.1 4.9 10
長沼町 きらら397 27.2 - 4.6 - 0
ほしのゆめ 85.6 47.5 0
(岩見沢市) きらら397 - 52.5 - 8.0 10
キタヒカリ 24.9 2.2 10
比布町 きらら397 89.8 34.4 40.2 4.8 8
ほしのゆめ 100.0 58.0 88.2 24.5 6

巡回調査データ (病株率:%)
支庁 普及センター 葉いもち 穂いもち 支庁 普及センター 葉いもち 穂いもち
8月3半旬 8月6半旬 8月3半旬 8月6半旬
石狩 石狩南部(2)
石狩中部(3)
石狩北部(2)
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
上川 大雪(3)
旭川(45)
上川中央(3)
士別(2)
名寄(3)
0.0
0.0
0.3
0.0
0.0
0.0
0.1
0.7
0.0
0.0
渡島 渡島南部(2)
渡島中部(4)
3.0
8.8
15.0
2.3
檜山 檜山南部(5)
檜山北部(10)
1.5
0.0
-
0.0
留萌 中留萌(5)
南留萌(5)
0.0
0.0
0.0
0.0
後志 中後志(3) 0.0 0.3
空知 空知南東部(2)
空知南西部(5)
空知中央(5)
空知東部(3)
空知西部(2)
空知西部(4)
雨竜西部(3)
1.5
0.0
0.2
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.3
0.0
胆振 東胆振(3) 0.0 0.4
日高 日高東部(3)
日高西部(3)
1.3
2.0
1.3
0.7

2.紋枯病   発生期   並  発生量  やや少
予察田における発生期は大野町で早〜並、長沼町では遅かった。発生量は大野町では平年より多く、長沼町では平年並であった。

地点 品種名 初発日 8月6半旬 平年数
発病株率(%) 発病茎率(%) 発病度
本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年
大野町 きらら397 8月5日 8月18日 36.0 12.0 3.4 9.4 9.0 6.5 2
しまひかり 8月5日 8月5日 80.0 31.4 28.2 18.0 28.0 13.5 10
長沼町 きらら397 8月16日 - 56.0 - 7.4 - 12.5 - 0
(岩見沢市) キタヒカリ - 8月8日 - 35.1 - 19.2   16.1 10

3.葉しょう褐変病     発生量  やや少
予察田における発生量は長沼町、比布町ともに少なかった。
 
地点 品種名 8月6半旬 平年数
発病株率(%) 発病茎率(%) 発病度
本年 平年 本年 平年 本年 平年
長沼町 きらら397 3.0 - 0.5 - 13.0 - 0
(岩見沢市) キタヒカリ - 32.4 - 8.8 - 17.1 10
比布町 ほしのゆめ 28.0 40.0 1.1 2.6 7.0 12.5 6

4.褐変穂       発生量  やや多
予察田における発生量は長沼町では平年並であった。
 
地点 品種名 8月6半旬 平年数
発病株率(%) 発病度
本年 平年 本年 平年
長沼町 きらら397 100 - 29.5 - 0
(岩見沢市) キタヒカリ - 86.0 - 32.9 10

 
5.ヒメトビウンカ    発生量  少
各定点とも、誘殺数、すくい取り数ともに平年よりも少なく推移している。
巡回調査によると、一般田におけるすくい取り数は上川および留萌支庁管内の一部を除いて昨年よりも少ない。

月・半旬 成虫誘殺数 すくい取り成虫数(本田)
大野町 長沼町(*) 比布町 大野町 長沼町(*) 比布町
本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年
8・I 1 4.8 14 (99.2) 8 42.1 0.0 16.7 7.5 (55.8) 43.3 87.5
8・II 6 3.2 81 (78.0) 0 11.1 2.5 11.0 2.5 (78.4) 27.5 70.9
8・III 1 6.3 11 (45.1) 0 6.6 2.5 8.3 8.3 (61.7) 62.5 69.8
8・IV 0 12.2 59 (132.5) 0 1.5 0.0 11.1 0.0 (114.3) 25.0 43.3
8・V 0 34.3 0 (209.1) 0 5.1 5.0 29.3 5.0 (295.2) 5.0 157.1
8・VI 4 24.2 231 (211.8) 1 48.0 5.0 64.1 15.0 (424.6) 56.0 324.5
注)予察灯はいずれも100W水銀灯(以下全て同じ)。すくい取り数は20回振り×5日分の合計値。
(*)長沼町の平年値は岩見沢市の参考データ。

ヒメトビウンカ水田すくい取り数 巡回調査データ
支庁 普及センター 8月3半旬 支庁 普及センター 8月3半旬
石狩 石狩南部(2)
石狩中部(3)
石狩北部(2)
0.5
0.0
5.5
上川 大雪(3)
旭川(45)
上川中央(3)
士別(2)
名寄(3)
4.5
9.7
0.0
1.0
0.0
渡島 渡島南部(2)
渡島中部(4)
0.0
0.5
檜山 檜山南部(5)
檜山北部(10)
0.4
0.4
留萌 中留萌(5)
南留萌(5)
8.7
0.0
後志 中後志(3) 0.0
空知 空知南東部(2)
空知南西部(5)
空知中央(5)
空知東部(3)
空知西部(2)
空知西部(4)
雨竜西部(3)
0.0
0.0
0.0
0.1
0.0
0.0
0.0
胆振 東胆振(3) 0.3
日高 日高東部(3) 0.0
注)捕虫網20回振りの捕獲虫数を示す。かっこ内は調査地点数。

6.セジロウンカ   発生量  やや少
予察灯による誘殺数は、大野町および比布町では平年よりも少なく、長沼町では岩見沢市の平年値並である。水田内すくい取り成虫数は各定点とも平年よりも少ない。

月・半旬 成虫誘殺数 すくい取り成虫数(本田)
大野町 長沼町(*) 比布町 大野町 長沼町(*) 比布町
本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年
8・I 1 53.4 2 (6.6) 0 9.0 0.0 25.8 2.5 (8.5) 0.0 2.9
8・II 45 570.9 18 (12.6) 0 2.9 5.0 17.9 0.0 (11.8) 0.0 6.2
8・III 22 366.1 9 (8.3) 0 3.6 30.0 11.1 0.0 (10.5) 2.5 10.1
8・IV 15 397.4 0 (1.9) 0 1.9 5.0 12.4 0.0 (12.3) 0.0 7.3
8・V 0 194.8 0 (9.9) 0 4.0 22.5 52.0 0.0 (39.1) 0.0 19.6
8・VI 166 64.8 68 (10.8) 1 2.3 37.5 47.7 0.0 (65.0) 0.0 54.6
注)すくい取り数は20回振り×5日分の合計値。
(*)長沼町の平年値は岩見沢市の参考データ。

7.アカヒゲホソミドリカスミカメ  発生量  やや少
各定点とも、予察灯誘殺数、すくい取りともに平年より少なく推移している。
巡回調査によると、一般田でのすくい取り数は昨年並の地域が多い。

月・半旬 成虫誘殺数 すくい取り成虫数(本田)
大野町 長沼町 比布町 大野町 長沼町(*) 比布町
本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年
8・I 9 61.1 114 558.6 24 60.6 0.0 1.9 2.5 (22.3) 3.3 5.7
8・II 4 29.2 389 747.8 0 38.6 0.0 3.0 2.5 (32.2) 0.0 2.9
8・III 2 27.4 141 478.1 4 6.6 0.0 0.9 0.0 (16.7) 2.5 1.9
8・IV 3 14.5 74 364.1 0 1.8 0.0 1.5 0.0 (7.4) 0.0 1.3
8・V 1 14.4 5 726.7 1 5.0 0.0 1.0 0.0 (15.7) 0.0 2.9
8・VI 3 5.7 265 454.8 5 2.9 0.0 0.4 0.0 (18.5) 0.0 6.5
注)すくい取り数は20回振り×5日分の合計値。
(*)長沼町の平年値は岩見沢市の参考データ。

アカヒゲホソミドリカスミカメ水田すくい取り数 巡回調査データ
支庁 普及センター 8月3半旬 支庁 普及センター 8月3半旬
石狩 石狩南部(2)
石狩中部(3)
石狩北部(2)
0.5
0.3
0.5
上川 大雪(3)
旭川(45)
上川中央(3)
士別(2)
名寄(3)
1.0
2.1
0.3
0.0
0.0
渡島 渡島南部(2)
渡島中部(4)
0.0
0.0
檜山 檜山南部(5)
檜山北部(10)
0.2
0.1
留萌 中留萌(5)
南留萌(5)
1.7
0.2
後志 中後志(3) 3.0
空知 空知南東部(2)
空知南西部(5)
空知中央(5)
空知東部(3)
空知西部(2)
空知西部(4)
雨竜西部(3)
0.4
0.4
1.0
0.4
0.0
0.5
0.0
胆振 東胆振(3) 0.1
日高 日高東部(3) 0.7
注)捕虫網20回振りの捕獲虫数を示す。かっこ内は調査地点数。

8.フタオビコヤガ    発生量  少
予察灯による誘殺数は各定点とも平年より少なかった。

月・半旬 成虫誘殺数
大野町 長沼町(*) 比布町
本年 平年 本年 平年 本年 平年
8・I 0 72.3 8 (598.2) 24 605.6
8・II 0 68.2 92 (640.9) 149 318.1
8・III 0 130.9 47 (1122.6) 114 249.9
8・IV 2 30.8 331 (1796.9) 12 86.3
8・V 0 18.5 12 (723.8) 7 30.8
8・VI 0 8.7 42 (209.2) 0 9.5
(*)長沼町の平年値は岩見沢市の参考データ。

B.とうもろこし

1.アワノメイガ       発生量  並
8月1半旬に大野町のフェロモントラップで3頭の誘殺があった他は、長沼町および芽室町では発生は確認されていない。

C.豆類

1.大豆のべと病     発生量  並
長沼町の予察ほにおける発生量は、平年並であった。

2.大豆のわい化病    発生量  多
予察ほにおける発生量は長沼町および訓子府町とも平年より多かった。 一般ほでは十勝および網走支庁管内などで多かった。
 
地点 品種名 8月6半旬 平年数
発病株率(%)
本年 平年
長沼町 キタホマレ 93.0 48.1 10
トヨムスメ 73.7 50.5 2
訓子府町 トヨコマチ 46.0 35.3 4

3.小豆・菜豆の炭そ病      発生量  小豆 : やや少〜並 、菜豆 : 並
芽室町の予察ほ(菜豆)での発生量は平年並だった。一般ほの小豆ではやや少〜並、菜豆では平年並であった。

4.菌核病            発生量  少
芽室町の予察ほ(菜豆)での発生量は少なかった。一般ほでの発生は大豆、小豆および菜豆ともに少なかった。

5.灰色かび病           発生量   小豆 : やや少 、 菜豆 : やや多
小豆での発生量は長沼町の予察ほでは少なく、巡回調査によると一般ほでは全道的に平年並であった。菜豆での発生量は芽室町の予察ほで平年並で、一般ほでは発生が目立った。

6.小豆のアズキノメイガ   発生量  並
8月中の予察灯による雄成虫の誘殺数は、長沼町で4頭(平年:2.4頭)、芽室町で1頭(平年:0.6頭)、訓子府町で0頭(平年:0頭)と平年並であった。

7.アブラムシ類      発生量  少  
大豆のジャガイモヒゲナガアブラムシの寄生は、長沼町、訓子府町とも全く見られなかった。

8.食葉性鱗翅目幼虫        発生量  並やや少
長沼町の大豆での被害程度は平年並であったが、訓子府町では平年よりも低かった。小豆の被害程度は両地点とも平年よりも低く推移している。

D.ばれいしょ

1.疫病             発生量  やや多
予察ほにおける発生は、大野町および訓子府町では7月中に病勢が進展し8月1半旬にはかなり茎葉が枯死していた。長沼町および芽室町では8月前半に急増し平年よりやや多い発生であった。

地点 品種名 発病度 平年数
8月1半旬 8月3半旬
本年 平年 本年 平年
大野町 男爵薯 100.0 99.9 100.0 - 10
長沼町 男爵薯 18.5 27.0 100.0 48.6 10
農林1号 10.5 15.3 44.8 21.6 10
訓子府町 男爵薯 100.0 55.4 100.0 82.9 10
紅丸 94.5 42.5 100.0 71.5 10
芽室町 男爵薯 17.0 64.1 枯凋(*) 86.6 10
紅丸 52.0 54.5 100.0 90.0 10
(*)肥料切れおよび夏疫病の多発により枯凋し調査不能

2.アブラムシ類       発生量  少
長沼町の予察ほでは、ワタアブラムシの発生は平年よりも少なく、ジャガイモヒゲナガアブラムシおよびモモアカアブラムシの寄生は認められなかった。

後半(てんさい、りんご、たまねぎ、あぶらな科野菜)へ続く

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