平成12年度 病害虫発生予察情報 第14号

注意報第8号

平成12年7月3日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


アワヨトウ幼虫日本海側中心に発生
幼虫による被害の発見と、早急な防除を!

先に病害虫発生予察情報でアワヨトウの成虫が多数飛来したため、注意報第6号を発表しましたが、6月中旬の高温経過から幼虫の成育が進み、現段階では中令に達し被害が目立ってきています。
幼虫の体色は通常淡橙褐色ですが、密生すると黒〜暗褐色となり、密度によって体色が淡色から濃色になります。また胴体には数本の濃淡の縦線があり、頭部には橙褐色で特徴的な黒色の「八」の字紋が見られます。
幼虫は老令になってからでは薬剤防除の効果が劣り、また株元に潜り込む習性があることから防除が難しくなります。このため、幼虫による被害が確認されたところでは、速やかに薬剤散布による防除を実施する必要があります。

  1. 発生地域  特に道南から留萌にかけての日本海側地帯

    現在幼虫の発生が確認されている市町村
    渡島支庁管内函館市、上磯町、知内町
    檜山支庁管内今金町
    後志支庁管内共和町
    石狩支庁管内浜益町
    上川支庁管内中川町
    留萌支庁管内遠別町、幌延町、天塩町
    (確認中:苫前町、羽幌町、小平町)

  2. 発生量   やや多〜多

  3. 注意報発令の根拠
    1. 日本海側の各地で幼虫の発生が認められており、各地で黒色系の幼虫が確認されるなど多発生状況にあると推測される。
    2. 牧草地や雑草地での発生が主体であるが、一部地域では麦やとうもろこしにも被害が認められている。

  4. 防除対策
    1. 老令になると防除効果が劣るので中令期のうちに発見に努め、発生を確認した場合速やかに薬剤による防除を実施する。ただし、発生量が少なく被害も認められていない場合は防除の必要性はない。
    2. 薬剤散布を行った草地には、原則として散布後少なくとも7日間は家畜を放牧しない。また、採草給与をしない。
    3. その他の事項は「北海道農作物病害虫防除基準に準拠」して実施する。


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