平成12年度 病害虫発生予察情報 第11号

注意報第6号

平成12年6月16日 北海道病害虫防除所

(連絡先:予察課 Tel.01238(9)2080(内)323

     Fax.01238(9)2082)


アワヨトウ成虫の飛来多し
幼虫の早期発見と、適切な防除を!

本種は長距離飛来性の害虫で、被害の発生は飛来した成虫が産卵し、その幼虫が作物を食害することによって起こります。
全道的な飛来は確認されていませんが、青森県および道南地方で飛来が認めらていることから、日本海側を中心に飛来侵入していると推測されます。したがって、今後好天が続くと産卵、増殖に好適となり、特に牧草地、麦類およびとうもろこしなどのイネ科作物での多発が懸念されます。
現段階は産卵期と考えられますが、卵は約1週間程度でふ化することから、幼虫および食害の発生は6月中旬から6月下旬になると推測されます。
本種は極めて雑食性の害虫であるため、幼虫の早期発見に努め、無駄のない適切な防除が必要です。

  1. 発生地域   特に道南から留萌にかけての日本海側地帯

  2. 発生程度    やや多〜多

  3. 注意報発令の根拠
    1. 大野町では5月25日以降予察灯でアワヨトウの飛来が確認された。 また、青森県でも日本海側と津軽海峡の沿岸側で5月6半旬から6月3半旬まで多飛来が認められている。
    2. 6月10日から7月9日にかけて気温が高い可能性が大きいと予報されており、産卵、増殖に好適と予想される。

  4. 防除対策

    1. 若令〜中令幼虫期の防除が効果が高いので、幼虫の早期発見に努め、発生を確認してから薬剤による防除を実施する。
    2. 薬剤散布を行った草地には、原則として散布後少なくとも7日間は家畜を放牧しない。また、採草給与をしない。
    3. その他の事項は「北海道農作物病害虫防除基準に準拠」して実施する。
大野町の予察灯による誘殺数
  本年 平年
誘殺数  雄   雌   計   合計 
5月25日   1 1 0
26日     0
27日   1 1
28日     0
29日 1 1 2
30日   1 1
31日 1 4 5
6月1日 1   1 0
2日 1   1
3日     0
4日     0
5日     0
6月6日以降は誘殺されていない。



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