北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成30年度新発生病害虫]
なたねの立枯病(新発生)
平成30年1月、比布町の冬期間無加温栽培ハウスにおいて、なたねの一種であるのらぼうなの土壌に接する葉柄基部が褐変腐敗する症状が発生した。り病部からは単一の糸状菌が高率に分離され、分離菌の接種により原病徴が再現された。分離菌の核数は4~14(平均9.4)個、主軸菌糸幅は7.2~10.4(平均8.7)μm、菌糸の生育は5~30℃で認められ、適温は25℃であった。25℃における菌糸伸長速度は11.8mm/24時間であった。これらの特徴、菌糸融合反応、培養菌叢および特異的PCR検定より分離菌をRhizoctonia solani Kühn AG-2-1(培養型II)と同定した。日本植物病名目録における「なたね」の作物名は「なばな」であるため、本病をナバナ立枯病と同定した。
(上川農試・道南農試)
写真 葉柄基部の褐変腐敗(上川農試 長濱 原図)
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