北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成30年度新発生病害虫]


てんさいの黄化病(病名の変更・病原の変更)

 

 

 

 テンサイ西部萎黄病の病原ウイルスである、ビート西部萎黄ウイルス(BWYV)は、米国で初めて記載されたウイルスであり、宿主範囲は極めて広く世界的に広く分布するとされていた。北海道においても、1960年代に類似の症状を起こす病原ウイルスがBWYVと同定された。近年北海道内で多発が認められた際に採取したウイルスについて、宿主範囲や遺伝的特性により同定したところ、北海道のてんさいから分離されるウイルスは、米国で記載されたBWYVとは異なり、別種とすることが妥当と考えられた。そこで、病原ウイルスをビート黄葉ウイルス(BLYV:Beet leaf yellowing virus)、病名をテンサイ黄化病とすることが平成29年にホクレン農総研から提案され、日本植物病理学会病名委員会において病名変更された。

(中央農試・ホクレン農総研)


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