水稲のイネドロオイムシ（薬剤抵抗性個体群の出現）

北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

［平成27年度新発生病害虫］

マルメロのモモチョッキリ（新寄主）

平成27年6月上旬、北斗市のマルメロ園において幼果に穿孔症状が確認され、被害果付近にはゾウムシの成虫が認められた。採集された成虫の体長は口吻を除き約10mmで、体色は金属光沢のある赤紫色、腹面には灰色の軟毛がある。これらの形態から本種をモモチョッキリRhynchites heros Roelofs と同定した。本種は、りんご、なし、もも、すももなどのバラ科果樹において、幼芽、若葉、花梗などを食害し、落花後は果実に穴を開けて産卵することが報告されており、マルメロにおいても同様の経過で被害が生じたものと考えられる。なお、本種の北海道内における詳細な発生生態は不明である。