北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成27年度新発生病害虫]


あぶらな科野菜のコナガ(薬剤抵抗性個体群の出現)

 

 

  道外においては、平成24年以降、ジアミド系薬剤抵抗性コナガの発生が確認されている。この抵抗性に関与する遺伝子(RyR G4946E)は既に特定されており、遺伝子診断により判定が可能である。平成26年に長沼町、北斗市および滝川市、27年に長沼町、北斗市および芽室町でフェロモントラップに捕獲されたコナガ成虫を対象に、ジアミド剤抵抗性遺伝子保持の有無を調査した。その結果、いずれの地点、年次においても、当該遺伝子の保持が確認され、道内におけるコナガのジアミド系薬剤抵抗性個体の発生が確認された。ジアミド系薬剤はこれまでコナガに対して卓効を示してきたが、今後は他系統の薬剤と同様に、防除効果の確認を行うなどの注意を払うことが必要である(詳細は「平成28年に特に注意を要する病害虫」を参照)。

                                                        (中央農試・道南農試・十勝農試・花野セ・農研機構中央農業研究センタ)

写真 コナガの幼虫(中央農試 岩ア 原図)


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