北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成26年度新発生病害虫]
かのこそうのキタネコブセンチュウ(新寄主)
平成26年8月中旬以降、名寄市風連町のかのこそう栽培ほ場において、葉が退緑し、生育が停滞してやがて枯死する株がスポット状に出現した。枯死株を掘り上げると、根の先端がこぶ状となっており、根の生育が停止していたことからネコブセンチュウによる被害と想定された。こぶ内部に寄生する雌成虫の形態から、本種はキタネコブセンチュウ Meloidogyne hapla Chitwoodと同定された(北農研センター 奈良部孝氏同定)。本種は、にんじん、ごぼう、トマト、きゅうり、ほうれんそう、レタス、豆類など多数の作物に寄生する。非寄主作物である麦類やとうもろこしなどのイネ科作物を含めた輪作が密度低減に有効である。
(上川農試・北海道農業研究センター・上川農業改良普及センター名寄支所)
写真 かのこそうのキタネコブセンチュウ(鹿野 原図)
写真 かのこそうのキタネコブセンチュウ被害(鹿野 原図)
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