北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成25年度新発生病害虫]


すいかのカブラヤガ(新症状)


 平成25年7月、当麻町のすいか栽培ほ場(ハウス半促成、露地トンネル作型)において、すいか果実のマルチとの接地面をなめるように食害される被害が確認された。食害果率は10%程度で、食害の程度により、落等もしくは出荷できない場合もあった。被害果周辺から採集した幼虫を飼育し、羽化した成虫の形態観察と再現試験から、カブラヤガ Agrotis segentum (Denis&Schiffermüller)による被害と判定した。当麻町では2、3年前から同様な食害が確認されており、被害が常発しているものと考えられる。本種は野菜の苗や豆類の葉柄部を切断することで有名な害虫であるが、だいこんやにんじんなどにも穴を開けて加害することも知られており、地表面に収穫物が接するような作物では同様な被害が生じうるものと考えられる。

(上川農試・上川農業改良普及センター本所)


写真 カブラヤガ幼虫に食害されたすいかの果皮(上川農試 青木 原図)



写真 カブラヤガの幼虫(上川農試 青木 原図)



写真 カブラヤガの成虫(中央農試 小野寺 原図)


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