北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成25年度新発生病害虫]
こまつなの白斑病(新称)
平成23年10月に札幌市の露地栽培のこまつなで、平成24年7月には札幌市の施設栽培のこまつなにおいて、葉に白斑症状が認められた。病斑上には倒棍棒状で無色の分生子が形成され、大きさは37〜70×2〜4μmで、1〜3の隔壁を有する。分生子柄上の分生子分離痕は明瞭ではなかった。分離菌はPDA培地上で黒褐色の菌叢を呈し、生育適温は25℃、菌叢生育は14日間で直径7mmと非常に遅い。罹病葉の乾燥粉末をこまつなの苗に接種したところ、26日後に病徴が再現され、病斑部より接種源と同一の菌が分離された。以上から本病原菌をPseudocercosporella capsellae (Ellis et Everhart) Deightonと同定し、本病をコマツナ白斑病と提案した。
(中央農試・道南農試)
写真 コマツナ白斑病による葉の症状(道南農試 堀田 原図)
写真 こまつなの葉の白斑症状(拡大写真)(中央農試 栢森 原図)
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