北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成25年度新発生病害虫]
だいおうのコガタルリハムシ(新寄主)
平成25年6月上旬、大樹町の露地栽培のだいおうに、甲虫類の成虫が葉を食害する被害が発生した。成虫はその後葉裏へ産卵し、6月中旬には発生したふ化幼虫が集団で葉を食害した。発生種は成虫および幼虫の形態からコガタルリハムシ
Gastrophysa atrocyanea (Motschulsky) と同定された。本種は、発生ほ場周辺に自生しているエゾノギシギシでも同様に発生し、摂食していることが確認されている。成虫の体長は5.5mm内外で、背面の色は青〜紫藍光沢を有し、腹端は赤褐色。頭部には点刻が密にあり、上翅にはややあらい点刻が密にあり一部列状となる。卵は白黄色、長径1.5mm程度の回転楕円体で、卵塊で産み付けられる。幼虫の体色は黒褐色で腹面は灰褐色。北海道における本種発生時期は5月から7月で、年1化であることが知られている。
(十勝農試・北見農試)
写真 葉を食害するコガタルリハムシ幼虫(十勝農試 三宅 原図)
写真 コガタルリハムシ成虫(十勝農試 三宅 原図)
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