北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構
[平成24年度新発生病害虫]
おうとうのウメシロカイガラムシ(新寄主)
平成24年3〜4月にかけて、増毛町及び余市町のおうとう園において、カイガラムシ類の加害により樹勢が低下する被害が発生した。加害種は鳥取県立博物館田中宏卓氏により、ウメシロカイガラムシPseudaulacaspis prunicola (Maskell)と同定された。雌成虫の介殻は白色でほぼ円形、大きさ2〜2.5mm程度。雌成虫は黄色から黄橙色、ほぼ円形で各腹節は弱く側方に張り出す。雄幼虫の介殻は雌よりも小型で細い。道外では成虫越冬で年2〜3世代発生するとされているが、北海道での世代数は不明である。雌成虫と幼虫がしばしば群生し、多発すると枝や幹の表面を介殻で真っ白に覆い尽くして生育を阻害し、激しいときは枯死させることもある。広食性で、やなぎ、さくら、うめ、もも、すもも、あんず、ライラックなどに寄生する。培
(上川農試・鳥取県立博物館・留萌農業改良普及センター南留萌支所・後志農業改良普及センター北後志支所)
写真 おうとうの樹皮に寄生するウメシロカイガラムシ(技術普及課 上川農試駐在 小坂氏 原図)
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