北海道病害虫防除所
北海道立総合研究機構

[平成24年度新発生病害虫]


かんしょのエビガラスズメ(新寄主)


 平成24年8月、北斗市のかんしょ栽培ほ場において体長6〜8cmで尾角を有する大型の幼虫が葉を食害しているのが確認された。幼虫の体色は緑色から褐色で、斑紋の濃さに個体変異がみられる。蛹は体長5〜6cm、赤褐色で口吻部が巻いて突き出す形態である。成虫は開張80〜105mm、全体が灰褐色、腹部に淡赤色と黒色の筋模様(エビガラ模様)がある。以上の形態的特徴から、発生種はエビガラスズメ Agrius convolvuli (Linnaeus)と同定された。本種は日本全国に広く分布し、幼虫はかんしょ、ひるがお、あさがお、ふじまめ、小豆などの葉を食害する。かんしょにおける被害は、平成17年に檜山管内厚沢部町で、平成22年に同江差町でも確認されている。

(道南農試・檜山農業改良普及センター本所)

エビガラスズメの幼虫(高田)

写真 エビガラスズメの幼虫(技術普及課 道南農試駐在 高田氏 原図)

エビガラスズメの成虫(高田)

写真 エビガラスズメの成虫(技術普及課 道南農試駐在 高田氏 原図)




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